1953年MGM制作ジョセフ・L・マンキウイッツ監督。
メイスン44歳(ブルータス役)、ブランド29歳(マーク・アントニオ役)映画の出来としては見るべきところが少ないがマーロンブランドのシーザー暗殺の直後ブルータスのローマの民主制は如何に守らねばならないかの理路整然とした演説のあとシーザーがどんなにかローマ市民のことを大切に思っているかを具体的に又感動的に市民に語り掛ける名演説によって局面は一変し、ブルータス、カシウス等はローマを逃れ最後は敗北して死ぬことになる。市民を熱狂させる言葉の力がこの演説にあり、それを体現したマーロンブランドの迫真の演技力がここにある。
ジェームスメイスンは目立たなかったが、1947年キャロルリード監督の「邪魔者は殺せ」のアイルランド独立運動の地域リーダーのジョニーが政治資金獲得の為に工場を襲撃するが、逃げる途中長く牢屋に居たために立ちくらみがし、警備の人間を誤って殺し自らも重傷を負って夜の街をさまよう、監督の卓越した演出と共にまさに入魂の演技であった。キャロルリード監督の名を世界に知らしめた作品である。又1951年ヘンリーハサウェイ監督「砂漠の鬼将軍」のロンメル将軍の名演も忘れがたい。
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