8月13日
前WBA・IBF、Sライト級チャンピオン アミール・カーン(英)パキスタン出身28戦26勝18KO 2級でキング・カーンと呼ばれ母国イギリスを始めとして絶大なる人気を持ち次世代のスーパースターとも目されている。25才。
対戦相手はWBC、Sライト級チャンピオン ダニーガルシア(米)プエルトリコ出身23戦全勝14KO 24歳で戦前のオッズは4対1でカーンと、まず妥当なものであった。
初回カーンは自慢のスピード豊かなパンチを繰り出し主導権を握ったが、2回スピードに慣れてきたガルシアは戦前の作戦か相手のパンチをよけずに同時に多少遅れても自分も打つという戦法で対抗した。1990年代にバンタム級からフェザー級で長く活躍した強豪ウィルフレッド・バスケス(シニア)を思い起こさせるような戦い振りであった。
カーンは数試合前に戦って一躍名を挙げた90%を越すKO率の強打者、マルコス・マイダナと対戦し序盤で右フックのボディーブローでダウンを奪って判定勝ちを収めたものの後半マイダナの猛反撃にあいKO寸前に追い詰められた。マイダナに序盤のダウンのダメージが無ければKOされていたであろう。
しかしカーンはこの戦いで自分のパンチに自身を持ったことから打ち合いになっても充分勝てると判断して戦いに挑んだ。
3回、カーンの右フックに合わせて放ったガルシアの左フックー閃カーンはダウン、深いダメージを負ったカーンは4回一方的に打たれてTKOに敗れたカーンのパンチは速いが、その分相手に与えるパンチ力は自分の思う程強くはなく、乱戦になった場合今回のようにカウンターを狙われた場合には十分に有りうることではあったのである。
これで今後のカーンのスーパースターへの道は極めて厳しくなったといわざるを得ない。
ガルシアは前戦でWBC、Sフェザー級チャンピオンであった歴戦の勇エリック・モラレスをKOしてチャンピオンとなり、ついでカーンを破って一気に知名度を上げたが、この戦い振りは危険が多く、カーンよりもパンチ力がある又は速いジャブを持った相手には苦戦を免れないと思われる。
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