「うたかたの恋」シャルル・ボワイエとダニエル・ダリュ-

うたかたの恋
シャルル・ボワイエとダニエル・ダリュ-

「うたかたの恋」1936年 仏 アナトール・リトヴァク監督
皇太子ルドルフ役 シャルル・ボワイエ 37歳
貴族令嬢役 ダニエル・ダリュー 19歳
この作品で人気絶頂にたったダリュー主演作品で当時19歳、25歳頃までのダリューは稀に見る完璧な美貌と楚々とした風情の中に秘めた女らしさはフランス映画史上最も美しい女優とうたわれた。相手役の皇太子ルドルフ役は当代きっての二枚目シャルル・ボワイエを配している。ボワイエは仲代達也に似ていて驚いた。当初日本に輸入される筈が、妻あるオーストリヤ皇太子が貴族の令嬢との許されない恋の果て心中する物語は到底日本に受け入れられる訳もなく、戦後になってやっと輸入された。ボワイエの皇太子がワルツ「舞踏への勧誘」を踊りながらダリュー扮する令嬢に言う。「わたしと一緒に旅に出てくれるか? 二度と帰らぬ旅であっても」ハッとするダリュ-、でも頷く。思わずうっとりする名場面であった。