8世紀後半、像高209.1cm 木心乾漆造
天平彫刻として有名な奈良の聖林寺の十一面観音は奈良の大神神社(三輪明神)の若宮に安置されていたが慶応4年(1868年)神仏分離令が出され、これに伴って神社と佛寺の間に争いが起こり、さらに寺院、仏具、経文などの破壊運動が起こった。(廃仏毀釈)
このことにより破壊を恐れた大神神社は縁の下にこの十一面観音を放置していた。
聖林寺は見るにしのびなく荷車で自寺に運んで安置したものである。今では十一面観音は国宝に指定されている七体のうちの一体であり、火災を恐れてコンクリート造りの収蔵庫に入っておりガラス越しにしか拝観することが出来ない。
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