台風が迫る中、満席の聴衆を集めてプラハ国立歌劇場のモーツアルト「魔笛」を見る。
「夜の女王」と太陽を象徴するザラストロの世界を対比して語らせる。
王子タミーノは「夜の女王」からザラストロに捕われている娘のパミーナの救出を依頼される。しかしタミーノはザラストロの世界に魅了され、パミーナと共に試練を受けて、ザラストロの仲間となり、「夜の女王」は敗れて闇の世界へと落ちていく。
迷信の世界から理性の支配する世界へと進む物語となっている。しかしザラストロの言
動何やら胡散臭いところがあり、タミーノとパパゲーノを助ける「魔笛」と「鈴」は「夜の女王」の贈り物であることや、タミーノを大蛇から救った3人の侍女はいづれも「夜の女王」の支配下の人達であることを考えると偽善が真実を闇に葬る物語と取れないこともない。出演者は「夜の女王」を中心として堂々たる歌声と芝居で魔笛で世界を現出しており、とりわけパパゲーノ役はこの暗い話を一転明るくする役割を担っており全体のバランスの上で欠かせないところで、力量発揮して見事応えていた。
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