鳩居堂の3階で「小野寺啓治書画展」
画と書計27点の展示である。いづれも面白い。特に表装が常識から大きく逸脱して、すべての作品が自由で自在、実に楽しい。
作者は学習院、中央美術学園、工学院大学、津田塾大学、相模女子大学、武蔵野美術大学各講師の後、現在は評論と執筆活動に専念、書道ジャーナル主幹、小野寺美術館館長である。
なお、同時に所蔵の硯、古梅園の古墨、中国の万歴の赤絵硯、汝官窯の白磁の鉢等も展示している。
注)汝官窯は北宋の青磁器として最も名高いもので、南宋の記録には、宮中の御用品を焼き、すでに得難いものであると述べられている。
すべての端正な薄手のつくりで黄味のごく少ない、やや失透した明るい青磁釉が全体に厚くかかっており、釉面にはたいがい細かい貫入が現れて入る。宋の磁器の中で最も格調の高いもので、遺例は故宮伝世以外には極まれであると伝えられている。汝窯に白磁は見る事が出来ず、この作品がの汝官窯である可能性は極めて低いのではないかと思われる。
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