東京駅は1908年3月に着工、1914年に完成営業を開始した。翌15年東京ステーションホテル開業、2003年国の文化財指定された。
2006年から休館、2012年に保存、復元工事を経て新しく完成した。
工期は6年、総工費は500億円、経費は民営化されたJRと石原都知事の強力な働きがけで空中権を創設、法律化して仮空の空中権を売却することによって捻出した。
客室は150室。見学したロイヤルスィート室は173㎡、価格は1泊831,600円である。しかし殺風景この上なく、何の味わいもないもので、泰西の名画の一枚か、それが無理であればせめてレオナール藤田の絵か、レンブラントのエッジングぐらいは飾ったらとアシスタント・マネジャーに注文をつけた。
何しろホテル内に文化の香りが全くない驚くべき建物で、経営者のセンスが
疑われたものである。創建当時のこの場所の地盤が弱く、11,000本の松杭を使って100年の間丸の内駅舎を支えていたが、全て抜き去られた。
松杭はほんの一部が地下の焼鳥屋の前に額に入れられて飾られていたが、大半の松杭は弊履の如く捨てられてしまったのであろう。経営者にとって古材などに価値は全く認めないのであろうから。
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