日本の戦後のあり方と現代

軍事支出の規模や技術水準では世界有数の軍事大国であるにも拘わらず、「平和主義」を曲がりなりにも維持してきたのは何故か。

冷戦が一層厳しくなる中で、アメリカからの軍事力の協力要請の圧力が強まる中で、妥協はある意味不可避であったかもしれない。

密約を結びながらも「平和主義」を支える原則の中核部分は果たして何であったか。

①  核兵器の開発や保有をしない。他国に核兵器を常時配備させない の非核三原則。

②  周辺国に対する攻撃力をもたず脅威とならない。

「専守防衛」

③  武器輸出や共同開発を行わない。

④  政府開発援助(ODA)も紛争地域には実施しない。

⑤  国連平和維持活動(PKO)も治安維持活動には関わらずに、社会基盤整備を任務

     とする。

等が永年に亘って今日に至る準憲法的原則となっていたし、アメリカの圧力のもとに問題点は多く抱えつゝも、日本国民がそれなりに納得してきた姿と言えるのである。

さて安倍政権はこれをどう変えてきたか。

①  国家安全保障戦略の制定

②  国家安全保障会議の設立

③  防衛計画大綱の改訂

④ 中期防衛力整備計画の策定

⑥ 武器輸出三原則に代る防衛装備移転三原則の制定

⑦ 日本防衛協力の為の指針の改訂

⑧ ODA大綱の改訂

を行った。

日米間の軍事面での協力の緊密化

軍事安全情報の機密保全と国際的共有の促進。他国との防衛装備の共同開発の促進。

政府開発援助の軍事部内への支出を可能にする。

オーストラリアへの潜水艦の輸出等軍事分野への積極的な関与を自由とする「積極的平和主義の内容がある。