第9回「漢字造型」と「傅統の写経」展が開催されている。全31点である。
主催の日本書道字会会長の年によると「写経では筆・墨・硯・紙の微妙な相性を知り書法の合理性を追求して、正しく、速く、美しく書く書字力と美的な表現力をつちかってまいりました」とあるが9点の写経の中で斉戒沐浴してとの但し書きが多く見られた。
彼らは本当に斉戒沐浴して描いたのであろうか?作品からは窺い知ることは出来ない。
作品の上・下の空間が不揃いであったり、楷書であるにも拘らず掠れていたり、字と字の間がバラバラであったり、精神性と品格を著しく欠いた作品とみえたのである。明らかに形だけ斉戒沐浴と書いたのではないかと思わざるを得ない、これでは「正しく」とは言い難く「美しい」とも言えない。まして筆・墨・硯・紙の微妙な相性以前の問題と言うべきである。
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