毎年恒例となっている。7月第1週の土・日の正札市である。
正札市とは展示された商品に値札がついており、その値札を客が予め美術俱楽部の組合
員である出入りの骨董商から売約済の札を引き替えに正札を受け取り、後に清算する仕
組みの事である。
今回も圧倒的に茶道具が多く8割を超えていたようである。
年々出品される作品のレベルが下ってくるようで、特に掛け軸にそれは顕著で、日本画
も、油絵もこれはと思わせるものは見当らない。
唯一「青龍堂」から出されていた香月泰男の「牛と人間」がシベリアシリーズと時期を
同じくした時に描かれたのが、一際目を引いた。
正札市は30年以上ほぼ毎年見る続けてきた。
それにしても木造3階建ての旧館の頃の方が出品作も今よりも遥かに充実しており、
楽しかったように思われた。