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硯の話 その3 神田の著名な日本画材店で胡粉と辰砂等を購入した際に主の母親が店番をしていた。
話が弾んで、彼女はやおら店の奥に置いてあった箪笥をガタガタと開けて「うちの硯は安いよ」と云って数枚の硯を拡げてくれた。どれも仲々良い物ばかりとみえたが懐具合をみて、4吋に満たない円形の端渓雲龍硯で眼もある真に彫刻の細かく見事な硯を購入した。銘は「雙龍戯瑞之墨海宝硯」とあった。