渡辺一夫著作集 No.1巻 ラブレー雑考より 2023年10月16日

史家オギュスタン・ルノーデは次のように記している。ルネッサンス期のユマニストに先ず何を要求したかについて「彼等(ユマニストたち)は教皇たちがもっと政治的でないように、高位聖職者たちがもっと無関心でないように、修道士たちがもっと規則正しく、もっと貪欲でなく、もっと三百代言的でないように、教区の聖職者たちが

もっと無教養でなく、もっと献身的であるように、神学が福音及び人間について、もっと無智でないように、宗教がもっと聖職者万能主義でなく、もっと型にはまったものでなく、もっとキリストの教えに近いものであるように望むものである」と述べている。

この聖職者を日本の政府や与党の政治家に置き換えてみると何やらまことに嵌って見えるではないか。いずれの時代でも権力を握った人間はどうしようもない結果をもたらすものと思わざるを得ない。

2023年10月14日の新聞による細田衆議院議長の記者会見の如きは、まさにその典型と言って良い。またそれを平然と放置している政府も又腐敗の極に達していると言わざるを得ない。